コンポストって虫が発生したり管理が大変そう。。家が狭いから置く場所ないし。。
コンポストを始めたいけど、何から始めたらいいかわからないよ〜。
大丈夫!コンポストは基本的なことをしっかり知ってから始めれば失敗も少ないし、簡単にやり直しもできるから、ここで一緒にコンポストのことを学んでいこう!
はじめまして。コンポストをライフワークにしています、なっしーです。大学や海外でコンポストを学び、今は個人でコンポストの研究をしています。日本にコンポストが広まればいいなという想いから、コンポスト特化サイトを開設しました。お役に立てたら嬉しいです。
初心者におすすめのコンポストも紹介しているのでぜひ参考にしてくださいね。
【初心者におすすめのコンポスト】初心者でも始めやすい・使いやすいコンポストを4つ厳選コンポストとは有機物を分解して堆肥を作るシステム
有機物は動物や植物の体を構成する物質ですが、コンポストに関係するもので言うと生ごみや剪定枝、枯葉のことを指します。
微生物が有機物を分解する働きを利用して、有機物を目に見えない大きさまで分解して土に還すことができるのです。
この有機物が土に還る(堆肥になる)までの工程(システム)のことをコンポストと言います。
堆肥とは、肥料の一種で有機物を分解し腐熟させてできたもの。市販されている肥料と比べて肥料成分は安定していない(使用した有機物に左右される)ので法律上「特殊肥料」に分類されています。
いや、まだ全然わからないんだけど!
言葉の説明より、メリットや具体例をみたほうがいいね。
コンポストのメリットは大きく4つ
家庭の生ごみが減る
1人あたり1日ご飯1杯分の生ごみを捨てています。
毎日そんなに捨ててるの!?
それに家族人数分×次の収集日までの3〜4日間分の生ごみは結構な量になりますよね。
自治体により差はありますが、可燃ごみの3〜4割が生ごみです。横浜市では33.9%が生ごみでした(横浜市ごみ組成調査(令和4年度)データより)
これがコンポストを使うことによって、減らせる・なくすことができるのです。
キッチンの生ごみの臭いが軽減される
生ごみを捨てる日まで自宅のごみ箱に貯めていると悪臭や虫の発生に繋がります。
コンポスト容器に入れることで虫の侵入を防ぎ、そのまま置いておくと腐敗してしまうごみを微生物が分解します。
さらに消臭効果のある竹炭や米ぬかなどを混ぜることによって、悪臭を防ぐことができます。
もし臭いがでてしまったり、虫が湧いてしまった時はコンポストの失敗と対策まとめを参考にしてくださいね。
地域のごみの量が減り、焼却処理するときに必要なエネルギーや二酸化炭素が削減できる
水分を含んだ生ごみは焼却処理に膨大なエネルギーを必要とします。
そのエネルギーを生み出すためには税金が使われているのです。
全国のごみ処理費用全体で年間約2兆円です。
さらに焼却された際には二酸化炭素が発生し、地球温暖化を加速させていきます。
生ごみの処理の問題は環境問題にも直結しているのです。
生ごみからできた堆肥は庭や畑で有効活用できる
コンポストは最終的に植物の養分をたっぷり含んだ堆肥となります。
コンポストを通して生ごみは土に還り、家庭菜園や畑で新たな恵みをもたらしてくれるのです。
コンポストの種類 おすすめ8選
コンポストにはいくつか種類があります。住居環境や自分のペースによって、適したものを選ぶのがおすすめです。
別の記事で初心者におすすめのコンポストも紹介しています。初心者におすすめのコンポスト4選もぜひ参考にしてくださいね。
今回はざっくり8種類+おまけを紹介します。
- ダンボールコンポスト
- バッグ型コンポスト
- 設置型コンポスト
- 密閉型コンポスト
- 回転型コンポスト
- ミミズコンポスト
- キエーロ
- 電気式コンポスト
- 小型コンポスト(おまけ)
ダンボールコンポスト
自作できるので費用も1,000円〜2,000円で抑えられます。
ベランダや庭にコンポストを置くスペースがあって、土いじりや畑で見る虫などに抵抗のない方におすすめします。
ダンボールコンポストの簡単な作り方も紹介しています。
バッグ型コンポスト
LFCコンポストが有名ですね。
バッグの購入など初期費用は5,000〜8,000円ほどかかりますが、まとめて必要な資材が揃うので特にコンポスト初心者におすすめです。
LFCコンポストのレビュー記事もあるので、気になる方はぜひどうぞ。
神奈川県藤沢市のローカルコンポストコンポスター環も紹介しています。
設置型コンポスト(コンポスター)
コンポスターとも呼ばれています。学校の片隅で見かけた方もいるのではないでしょうか。
枯葉や枯れ枝の処理もできるので、庭に設置するスペースが十分にある方におすすめです。
密閉型コンポスト
名の通り完全密閉型の容器に生ごみを入れて、下部にある蛇口から液肥(液状の肥料)を回収できます。
こちらは嫌気発酵で肥料を作るので、容器の中は酸っぱい匂いが充満し、出来上がる液肥も臭いがあります。
液状の肥料が欲しい人、外にコンポストを置ける場所がある人におすすめです。
回転型コンポスト
生ごみを容器に入れて、容器ごと回転させることができる形になっています。
スコップなどでかき混ぜなくてもムラなくかき混ぜられるので、撹拌がとても楽です。
しかし土台含めまあまあな大きさなので、庭などに設置できる十分なスペースがあって、攪拌の手間を減らしたい人におすすめです。
ミミズコンポスト
ミミズに生ごみを食べてもらい、その糞を微生物が分解して肥料ができます。
ミミズが分解を助けてくれるので分解の時間が短縮できます。
ミミズに抵抗がない方、またミミズコンポストは特に濡れてはいけないので、軒下など雨を避けられるスペースがある方に適しています。
キエーロ
神奈川県葉山町発の堆肥ができないコンポストです。
通常コンポストは1〜2ヶ月ほどで分解力が弱まり熟成させたのち堆肥になるのですが、キエーロは生ゴミを植える場所を変えながら、半永久的に使い続けることができます。
堆肥が必要ではない、でも生ごみは処理したいという方におすすめです。
DIYできるのでキエーロ公式をみてもらえると自分で作ることもできます。
コンパクトなものがいい人にはこちらがおすすめです。
電気式コンポスト
完全室内完結型、一番管理が簡単なコンポストです。
製品代と電気代のコストが発生するのですが、温度管理・水分量管理など気にする必要はなく“おまかせ”で処理できるので、時間が取りにくい方、コストはかかっても大丈夫という方におすすめします。
室内管理かつ生ごみを捨ててすぐ乾燥できるので、虫の発生もほぼなし!大事なポイントですね。
私はまだ電気式コンポストを使ったことがないのですが、仕事や家事で忙しくてできない!でも生ごみなんとかしたい!という友人はナクスルを利用しています。生ごみを入れるだけで完了なので、とても満足とのことでした。
小型コンポスト(おまけ)
500mLペットボトル1本から始められるお手軽コンポストです。
お茶の出がらしや柔らかい野菜の葉などちょっと実験的にやってみたいという方におすすめです。
小型コンポストの作り方を解説しているので気になる方はこちらもどうぞ!
初心者が陥りやすいコンポストの注意点
コンポストの環境管理が不十分だと、微生物が分解を進めてくれなかったり、臭いや虫の問題が発生します。
そのためには温度管理と水分量管理に注意し、1日1回はかき混ぜて新鮮な空気を入れましょう。
温度は40〜60度が最適です。温度計を刺して管理すると正確ですが、手をちょっと入れてみてほんのりと温かさを感じれれば大丈夫でしょう。
水分量は40〜60%が最適です。基材をぎゅっと手で握って、開いたときにモロッとかたまりが割れるぐらいの状態ぐらいです。
もし臭いがでてしまったり、虫が湧いてしまった時はコンポストの失敗と対策まとめを参考にしてくださいね。
コンポストの補助金支援(初心者は特におすすめ)
コンポストに補助金を出している自治体もあります。
各市町村のHPで「〇〇市 コンポスト 補助金」などと調べると補助金の情報が出てきますので、ぜひ利用しましょう!
特に電気式コンポストは製品代が大きな負担になるので、製品代を助成してくれるところなどで活用できると良いですね。
私も住んでいる市の補助金を使ってコンポストを購入したら、3分の1の価格で買えたよ!
補助金は4月から募集して、予算いっぱいになり次第締め切られます。実際に6月に申請して間に合わなかったこともあるので、早めの申請を!
コンポストはじめてみませんか
私は日本中にコンポストが広まればいいなという想いから友人・家族にコンポストをおすすめしています。
虫が、臭いが。。とネガティブな側面もあるコンポストですが、しっかり準備をすれば大丈夫です。
ズボラな私は何回か失敗しましたが、対策を繰り返し実践しながらちょっとずつ改善してきました。
失敗してもやり直しがきくのがコンポストのいいところ!!
疲れているときはお休みしつつも、気楽に始めるのが良いと思います。
生ゴミの汚れもなく軽くなったゴミ袋を見ると、ふと心も軽くなります。
皆様にもこの感じを味わっていただけると嬉しいです。